装備・仕様
左ハンドル、パワーウインドウ、パワステアリング、クーラー装備、フロア4速AT
車両説明
1970年式、メルセデス280SE3.5クーペ・カブリオレが入庫致しました。
W111シリーズの最終期を飾るこのモデルは、伝統的なメルセデスの優雅なスタイリングに、新開発の3.5リッターV8エンジンを組み合わせた、当時、最高級オープンモデルのひとつとしてデビューしました。それはまごうこと無きメルセデスベンツの最高級車としての位置付けであり、1969年から1971年までの3年間の限られた期間に生産され、その総生産台数はわずか1,232台とされています。
W111のカブリオレが放つ魅力は、何よりもその均整の取れたプロポーションにあります。堂々としたフロントグリル、精悍な印象を与える縦型のデュアルヘッドライト、そして伸びやかなボンネットからリアへと続く美しいボディライン。クロームの輝きがボディの輪郭を際立たせ、過度な装飾に頼ることなく、ひと目でそれと分かる気品を生み出しています。さらに3.5リッターモデルでは、低くワイドなフロントグリルが採用され、従来型とは異なる、より現代的で力強い表情が与えられていました。
搭載されるエンジンは耐久性に定評のある名機、排気量3,499ccのM116型V型8気筒エンジンが搭載されています。最高出力は欧州仕様で約200PS。ボッシュ製電子制御燃料噴射システムを採用し、滑らかなエンジンフィールと余裕あるトルクフルな走りはこの3.5クーペには打って付けのエンジンと言えます。このV8の魅力は、数字だけでは語り尽くせない、アクセルを踏み込んだ際の力強さはもちろん、ゆったりとした速度域でも感じられる回転の滑らかさ、そして長距離を快適に走り続けるための余裕こそが、本質といえます。
足回りは4輪独立懸架サスペンションや4輪ディスクブレーキなど、当時の高級車にふさわしいシャシー技術も備えており高速安定性も良好でロングツーリングも楽にこなせる性能を持っています。それはスポーツカーのような刺激を前面に押し出すのではなく、速さをあくまでも自然に、優雅に感じるその走りには、グランドツーリングという言葉が本来持っていた意味が息づいています。
インテリアはドアを開けると現代の自動車とは異なる、温かみと重厚感を備えた室内空間です。美しい木目のウッドパネル、上質なレザーシート、視認性に優れた計器類、そして丁寧に仕立てられた各部の仕上げ。素材そのものの魅力を生かしながら、華美に走ることなく上質さを表現する手法は、手作り感あふれる当時のメルセデスならではのものです。4速オートマチックトランスミッションにクーラーを装備。パワステアリング、パワーウインドウも備わり、華やかさと実用性、伝統と機能性。その絶妙なバランスが、乗るたびに所有する喜びを感じさせてくれます。
そして、何と言ってもソフトトップを開けて走るひととき。風の流れや周囲の景色を感じながら、ウッドとレザーに囲まれた空間でゆったりとドライブを楽しむ時間は、現代の高性能車では得難い、格別なドライブフィールを味合わせてくれる究極に贅沢なモデルと言えるでしょう。
当車両は昭和57年にヨーロッパ並行車として輸入されて以来、コレクターに大切に維持されて来た1台です。オリジナル度も高く、幌のコンディションも良好。ボディの状態もその美しい佇まいを保っています。その魅力は、希少な生産台数やV8エンジンのスペックだけにあるのではありません。美しい造形、上質な素材、丁寧なものづくり、そしてオープンエアで味わう贅沢な時間。そのすべてが調和することで、このクルマは唯一無二の存在となっています。
流行に左右されないデザインと、時代を超えて受け継がれるメルセデス・ベンツの哲学。
本物のクラシックカーを所有する喜びを知る方へ。そして、自動車が最も優雅であった時代の空気を味わいたい方へ。280SE3.5カブリオレは、単に手に入れるためのクルマではなく、人生を豊かに彩るための一台です。
是非、当店にてその素晴らしさをご覧ください。