Description

珍しいメルセデス230SLk／AMGををご案内します。

　1996年に販売が開始されたSLkシリーズは、もとはｗ202のcクラスベースに開発された2シーターオープンモデルです。初めて採用されたバリオルーフと呼ばれる電動の金属製の折り畳み式ルーフを取り入れたのが特徴で、クーペスタイルとオープンスタイルの両方を楽しめる画期的なモデルでした。当初は230SLKコンプレッサーと、当モデルの230SLK/AMGの2本立てで発売され、左ハンドル、右ハンドルの両方が選べました。

　エンジンは2.3L/4気筒DOHC、スーパーチャージャー付で197馬力。5速ATを介して1.4トンを切る車重で意外に俊敏に走り、スポーツカーとしての資質は充分持ち合わせています。当車両はAMGバージョンですがエンジンはノーマルであり、後に後期型からは3.2l・V6エンジンを搭載したAMGバージョンが追加されますが、勿論よりパワフルですがフロントヘビーになり、かえって軽快なハンドリングはむしろこちらのタイプに軍配が上がります。

　インテリアはレッドレザーのコンビ、まだまだ良好なコンデションを維持しています。バリオルーフは電動で収格納が可能なメタルトップで、キャンバス地の幌とは違い、対候性や静粛性、剛性感など格段に居住性も向上しており、メルセデス初の特別なメカニズムと言えるでしょう。居住空間は決して広くはありませんし、またラケッジスペースもあまり余裕はありませんが、このクルマのキャラクターを考慮すれば問題ないでしょう。何と言ってもスイッチ一つで開閉ができるトップは有難い装備と言えます。

　外装はAMG専用のエアロパーツがフロント、サイドとリヤに装着されています。専用マフラー、17インチアルミホイール、専用サスペンション、BOOSEのサウンドシステムも奢られています。これらはすべてメルセデスのファクトリーにて装着されたもので、社外品とは一線を画すものです。このようなパワートレインを除くAMGパッケージはこのクルマを皮切りにその後も様々なモデルでラインアップされていきます。

　当車両は平成11年にAMGジャパンを通じて販売された正規輸入車の1台で、現在でもご覧の通り素晴らしい状態を保っています。整備記録やメンテナンス記録も多数ドキュメントされており、歴代オーナーが大切に維持して来たことが伺えます。エンジン、足回り共に問題なく現時点でも十二分、実用としてお乗り頂けるコンデションです。
　発売当初は大変な人気を博し、デリバリー予定数をはるかに上回るオーダーがはいり納期が大幅に遅れるというほどの人気車でした。
　その中でも当時760万円という高額な販売価格もありこのAMGバージョンは少数派となり、現在では市場でも見かけることは少なくなってしまいました。恐らく、その大半は左ハンドルという事もあり海外に出て行ったのだと想像されます。　

　是非一度、現車をご覧頂きたい1台です。