Description

ベントレー・エイトが入庫して参りましたので、ご案内致します。

　ベントレー・エイトはいわゆるSZ系と呼ばれるロールスと共通したボデイーを持ち、ベントレーのラインナップの中では一番装備が簡素なモデルで、その飾り気のなさが魅力的な1台です。
1984年半ばから生産が開始されて、92年まで販売されました。その中でもエイトの生産台数は1700台少々。当時の同じラインナップのターボＲやミュルザンヌと比較しても少数派で、飽くまでオーナードライバーがビジネスライクに使用するためのモデルと言えます。

　ロールスロイスシルバー・スピリットと同様のボデイーですが、それとは異なる味付けで、よりハードな乗り味を想像しましたが、以外にも乗り心地は良好です。ハンドリングはロールスのそれ、に近いものですがシャープさの中にもスローなタッチを持つ不思議なドライブ感がまた大いに魅力的です。エンジンは6.7Ｌ/ｖ8、1950年代から使われている耐久性には定評のあるユニットで、まず壊れたのを見たことがありません。静粛性はもちろん優れていますが、あえてエンジンの脈動も伝えてくるのはさすがにクルマ好きを虜にさせるものがあります。

　インテリアは勿論、当時の最高級のコノリーレザーにより仕立てられており、エイトであっても他のモデルと全く遜色ありません。ベージュレザーの美しいカラーのシートは30年以上を経てなお素晴らしい状態を保っています。ウッドトリムも勿論素晴らしい仕上げと共にあしらわれていますが、エイトでは木目の目立たないダークな風合いの物が使われており、このモデルを購入するオーナーにとって好ましいアレンジと言えます。このエイトは多少装備等が簡素化されている部分もありますが、実際にはきめ細かな意匠が与えられており、やはりさすがベントレー／ＲＲであると感じずにはいられません。

　当車両は平成2年（90年）にコーンズで正規輸入され販売されたクルマで、ミッションが4速に変更される直前のモデルでその耐久性も信頼性もある最後の年式です。ダーク系のカラーが大半を占める中、珍しいホワイトのボディーカラーを纏い、これまた魅力的なベージュレザーとの組み合わせは、大人のクルマ好きの趣味を感じずにはいられません。
　ピクニックテーブルもバニテイミラーも省略されていますが、むしろオーナードライバーにとっては必要ない装備。肩ひじ張らずカジュアルなスタイルでも、フォーマルな装いでもどちらでも似合う、そんな1台ではないでしょうか。
　
　ロールスロイスとはまた違う雰囲気を持つベントレー・エイト。こんな素晴らしいクルマがミドルクラスの国産中古車並みの価格で手に入るなんて、とても信じられません。クーラーも良く効いており、猛暑の中でもオーバーヒートの兆候すらありません。

　是非一度、現車を弊社ガレージにてご覧ください。