Description

1969年ジャガーEタイプシリーズ２／FHCをご案内致します。

1961年のジュネーブショウで姿を現したジャガーEタイプは、世界中で予想外の大きな反響を得て、後にジャガーを代表するスポーツカーとなりました。
　
　勿論、アメリカのマーケットを意識して作られたクルマですが、その流麗なスタイルとパワフルで豪快なエンジン。当時、最高速度200キロをオーバーするスポーツカーといえばごく僅かで、それらのアストンマーチンやフェラーリ、メルセデスSLと言った高性能のスポーツモデルにも一歩も引けをとらない性能と、遥かに安価な販売価格を付けられたクルマとして大ヒットモデルとなります。　
　当モデルはその中でも中期モデルに当たり、年々厳しくなる排気ガス規制や安全基準に対応してキャブレターの変更、ライト廻りの大型化などモデルチェンジを受けて登場したシリーズ2になります。

　エンジンは既存の4.2リッター直列6気筒DOHC。ストロンバーグ製キャブレターを介して約220〜230馬力と、先代の6気筒と比較して数値上ではパワーダウンを余儀なくされていますが、力強いトルクと圧倒的にスムーズで静かなフィーリングは、かえって扱い易く乗り易くなっておりビギナーの方でも容易に扱えます。
これに組み合わされるミッションは先代から引き継がれたジャガー内製の4速ギアボックスで、れまた良い感触を持ちこのエンジンの素晴らしいタッチに一役買っています。更にシリーズ2になりそれまで不満の多かったブレーキがロッキード製からガ―リング製3ポッドタイプになりタッチ／制動力ともに向上しています。
　
　動力性能に関してアイドリングからトップエンドまでスムーズに吹き上がり実に気持ちの良い走りを見せます。また、大型化されたラジエーターと吐出量が向上したウオーターポンプにより、オーバーヒートに関しても先代より安心して市街地走行できます。

　内装はブルーのレザー。現在でもご覧の通りオリジナルの状態です。シートはシリーズ2になりヘッドレストが装備されるようになりました。アイボリーのボデイーカラーとの組み合わせは中々洒落ています。
　Eタイプのロードスターに惹かれる部分はなんと言ってもそのスタイル。ことクーペモデルに関しては溜め息がでるほど魅力的なボディーラインを持っています。実に優雅なデザインはガレージに置いてその姿を眺めるだけで、充分満足できるスタイルです。

　当車輌はアメリカから並行輸入されたクルマですが、ボディーやその他の機関関係にも大きなダメージや痛みは見受けられません。50年以上経過していることを考えればこの状態はかなり良いコンディションと言えます。
　エンジンも好調で、ミッションもスムーズで問題ありません。ステアリングはクイックで軽快で操舵しやすい。が―リング製ブレーキの効きとタッチもこれまた良いもので、どなたでもこのまま普通にお乗り頂けます。
　
　ともすれば、普段使い出来るほど乗り易くなっているシリーズ2ロードスターですが、クラッシク・ジャガーの入門車としては最適な1台と言えるでしょう。ぜひ一度ご自身で現車を確かめてみて下さい。