Description

希少なフィアット850スポルト・クーペをご案内致します。

　1964年にデビューした850シリーズは、其れまでの600シリーズの改良版として名設計技師であったダンテ・ジアコーザの手により生まれました。ジアコーザは500/600シリーズも手掛けた技師で、この850により更に乗り易さと耐久性・耐高速性が向上されています。そして翌65年には850クーペが登場します。それが今回ご案内する850スポルトクーペです。

　当初、843cc／47馬力のエンジンでしたが、68年に排気量が904ccにアップして52馬力となり、これが当モデルの850スポルトクーペです。直列4気筒・空冷エンジンをリアに搭載しリヤドライブのRR方式を採用しています。
ハンドリングも良好で、ディスクブレーキを装備しており、スポーテイーなインテリアは3スポークのステアリングホイールや独立したメーターなどなかなか小粋なスポーツモデルの雰囲気をもっています。

　当車両は平成6年に日本に輸入されてから歴代オーナーに大切に維持されてきた個体です。ボデイー・インテリア、エンジンなど一通りレストアされており、素晴らしいコンディションになっています。新車当時も輸入デイーラーであった西欧自動車により各モデルが輸入されていましたが、現在では殆どその姿を見ることは稀です。おそらくは大半が80年代頃に解体されスクラップに供されたと思われます。

　そのハンドリングは意外にナチュラルでエンジンのパワーも充分力強く、ドライブするのが楽しくなるクルマと言えます。パーツの供給も可能で、現在でもヨーロッパでは数多くの850クーペが現役で走っています。個性的なセカンドカーとして楽しむには打って付けのクラッシック・スポーツです。滅多にこのような良好な個体に出会う事は無いであろう850スポルトクーペ。

　是非その目で確かめてみてください。